体幹トレーニングと言えば、
・プランクのように体を固めるもの
・様々な動きをするファンクショナルトレーニング
・メディシンボール投げ
など様々な方法があります。
どれも効果的ですが、今回紹介するウォーターバッグトレーニングはこれらのトレーニングでは鍛えることができないところまで鍛えることができます。
コンタクトスポーツをしている選手には特に効果的ですので、ぜひお試しください。
ウォーターバッグトレーニングの効果
ウォーターバッグトレーニングの特徴は、何と言っても重り自体が揺れること。
ビニール製のバッグに水を入れることでかなり不安定な状態になるので、これを振り回したり持ち上げることで予期せぬ刺激が体に入ります。
体のブレを抑える
ウォーターバッグを担いだまま、水が揺れないようにゆっくりと動くことで、自分の体のブレを感じやすくなります。
少しでもぶれるとバッグが揺れてしまい、その揺れを戻そうとするとさらに大きな揺れになってしまうという。。。
出来るだけ揺れを起こさないように上げ下げすることで、自分のまっすぐを認識できます。
この感覚がズレてしまうとバランスを崩しやすくなるので、大きく振り回すよりもまずはゆっくり動かす練習からしていきましょう。
大きな揺れに対抗する
大きくバッグを振り回すことで、バッグの中で水が揺れるので大きな振動が体に伝わります。
その揺れに対して自分の体がもっていかれないように耐えて、さらに次の動きまで繋げていくこと。
バーベルでも似たようなトレーニングをすることはできますが、水の移動は予測ができないので不意な力が体にかかります。
・コンタクトスポーツで予期せぬ衝撃が体に加わった
・切り返す瞬間の体の反動
といったことをイメージしながら大きく動かすと、振り回し方も違ったものになるのではないでしょうか。
接地の感覚がよくなる
体幹の強化のためにもオススメなのですが、それ以上に足裏の感覚が非常によくなっていきます。
地面に立っているときに、地面と触れているのは足の裏ですから、体がブレないようにするためには体幹だけでなく足裏の感覚も大切になってきますね。
水の動きは不規則なので、全てを予測することは不可能。
歩いている時や走っている時の接地はほぼ無意識で行われるので、無意識の中で揺れを制御する感覚を掴んでおくと怪我も予防できます。
ウォーターバッグトレーニングのやり方
今回、紹介するトレーニングはウォーターバッグを胸の前にもつフロントスクワットスタイル。
・スロースクワット(Slow Squat)
・スピードスクワット(Speed Squat)
・ストップスクワット(Stop Squat)
・シェイクスクワット(ShakeSquat)
この4種類を行なっていきます。
スロースクワット
スロースクワットは文字通り、ゆっくりスクワットを行うこと。
出来るだけバッグを揺らさないようにしながら、ゆっくりしゃがみこんでいきます。
バッグが揺れる=体の傾きがある
ということですので、まずはこのトレーニングで自分のまっすぐを確認するようにしましょう。
スピードスクワット
スロースクワットと同じ軌道で、出来るだけ速く上げ下げをしていきます。
ポイントは、最後にしっかりと股関節を伸ばしきること。
速く動かすと、徐々に股関節が曲がったままで動作を繰り返す人が多いのですが、これだと力を最後まで伝えきることができません。
素早く下げて上がってきたら、一度止まって姿勢をリセット。そこから2回目の動き出しをしましょう。
速く動かすことでバッグはブレやすくなり、ボトムポジションでの揺れも大きくなりますね。
体幹を意識しつつ、膝周りは柔らかく動けるようにしておくと水の揺れにも体はブレにくくなります。
ストップスクワット
素早くおろしたら、ボトムポジションで瞬時に止まりましょう。
自分の姿勢が安定したらゆっくり立ち上がって、姿勢を作り直してから2回目に入ります。
ボトムで瞬間的に止まることで、踏ん張っている時の体のブレに対して強くなります。
ボトムでブレてしまうと、プレー中の動きも安定しなくなるので、グッと瞬間的に体を固められるようにしてください。
シェイクスクワット
スロースクワットの要領でおろしていくのですが、下ろしていく際にバッグを揺らしながら下ろしていきます。
水の揺れに対して、体はまっすぐ下ろすので細かい振動にもブレない体を作ることができます。
大きく動かす必要はないので、細かく動かしていきましょう。
終わりに
重り自体が揺れるという、これまでにはなかったトレーニング器具だけに、バーベルではできないトレーニングが可能になります。
これまでの体幹強化とは違ったコンセプトでトレーニングを行うことができますので、
体がブレやすい
ふらつきやすい
コンタクトに弱い
といった選手には特にオススメのトレーニングです。
※ウォーターバッグは衝撃に弱いので、地面に下ろす際にはゆっくり丁寧に下ろしてあげてください。