スポーツ選手なら誰もが憧れる足の速さ。小学校や中学校では足が速いというだけで、リレーのアンカーになったりヒーローになれますよね。
でも、足の速さって先天的な要素が強く、トレーニングではなかなか期待できないと思っていませんか?
実は、トレーニングのやり方次第では足を速くすることも可能なんです!
走り方を身につけるのも大切ですが、体からの出力をあげることで瞬発力を向上させることができれば、バネのように走ることができるようになります。
今回の方法は、トレーニングコーチとして指導してきた経験だけでなく、実際に自分自身が現役時代に経験して足が速くなった方法です。
基礎がとても大切になりますので、今回の基礎編をしっかりと身につけて目標のタイムをクリアしましょう。
プライオメトリクスとは
プライオメトリクストレーニングとは簡単にいうと、全身に備わっているバネの能力を鍛えて瞬発力を高めましょうというもの。
筋肉はバネの力をもつ腱となって骨にくっつきます。筋肉が急激に引き伸ばされた際に、反射的に筋肉が縮まることを伸張反射と呼んでいます。プライオメトリクストレーニングはこの伸張反射の能力を高めるトレーニングです。
トレーニングのコツを覚えておかないと、ただジャンプしているだけのトレーニングになってしまいます。
今回ご紹介するトレーニングは、プライオメトリクスの基礎となりますので覚えておくようにしましょう。
アンクルジャンプとタックジャンプのやり方
基本的な体の使い方を覚えるには、アンクルジャンプとタックジャンプを練習しておくと全てのトレーニングにおいて応用が効きます。
足首の固め方
まずジャンプをする前に足首の固め方を習得しておきましょう。
つま先だけでジャンプをしてしまっても力が伝えられませんし、踵がついてしまうと力のロスが生じてしまいます。
母趾球と小趾球を結んだラインに体重がかかるようにして、軽く踵を浮かせるようにします(つま先をするわけではありません)。
指先は自然についている感じです。
この姿勢をとると足首のあたりにグッと締められた感じがあると思いますが、こうすることでジャンプをした時にフニャッと力が抜けずに大きなパワーを地面に伝えられるようになります。
アンクルジャンプ
正しく足首を固められたら、上半身の力を使って連続的にジャンプを繰り返しましょう。
体幹部や膝、足首は出来るだけロックしたまま、上半身の大きな振りを使って体全体を引き上げていきます。
着地の時にアキレス腱や足の裏を引き伸ばされている感覚があればOKです。
タックジャンプ
アンクルジャンプに慣れてきたら、ジャンプと同時に両足を胸に抱え込んでいきましょう。
ポイントは全てアンクルジャンプと一緒です。
着地の際に体幹から下全体をロックして、上半身の大きな振りで体を引き上げます。違う点は、跳んだら両足を抱え込むこと。
こうすることで、さらに大きなエネルギーを下半身に伝えることができます。
プライオメトリクストレーニングを成功させるための注意点
体幹から下のロックが重要になります。ここがフニャッと抜けてしまうと、せっかくジャンプをしていても意味がありません。
体幹部は締められているか(下腹部〜お尻まで)
膝はロックできているか
足首は固められているか
特に体幹部は下腹部(丹田と呼ばれる部分)をしめるだけでなく、お尻の穴をギュッと締めることが大切です。
締めようとするあまり、上半身まで固めてしまっては元も子もありません。下は固めて、上は柔らかく。緊張しやすい方は要注意です。
上を柔らかく保つためには、肩甲骨の柔軟やダイナミックストレッチを入念に行なっておくことですね。
普段からデスクワークなどで肩が凝りやすい方は、特に力みやすいので首周りを柔らかくしておきましょう。
疲労が溜まっている状態で繰り返しジャンプをしていると、アキレス腱に痛みを感じたり、ふくらはぎを痛めてしまうこともあります。
もし体に違和感があるようでしたら、すぐに中止をして体を休ませてください。
まとめ
プライオメトリクストレーニングを行うことで、パフォーマンスは飛躍的に向上します。
そのための第一歩として、アンクルジャンプとタックジャンプを練習しておくといいですよ。
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