回旋動作の可動域を広げるトランクローテーション

野球、テニス、ゴルフなど身体をひねる動きが多く求められる種目では、動きの代償が出やすく腰痛や股関節痛の原因になりかねません。体幹部を正しくひねる感覚をつかめるように練習していきましょう。

回旋系の種目と腰痛の関係性

野球、テニス、ゴルフとも肘のケガは非常に多いのですが、それと同じくらい腰痛で悩まされている方が多いです。それはもちろん身体をひねる動作と密接に関係しています。

身体をひねる=腰をひねる

と思っている方が非常に多いと思いますが、これは間違いです。実は腰からひねろうとすると腰を痛める原因となってしまうのです。肋骨と骨盤を結んでいる腰の骨(腰椎)は筋肉だけで支えられているので、構造的にあまりひねることを得意としていません。

それでも大きくひねろうとしすぎると、腰を反ってしまったり無理やりねじろうとして分離症やヘルニアといった腰のケガを引き起こしてしまいます。

では、どこから身体をひねるのでしょうか。

身体をひねる動き

引用:運動機能障害症候群のマネジメント

引用:運動機能障害症候群のマネジメント

正解は背中(胸椎)


左の写真は実際の背骨、右の図はそれぞれの背骨の回旋角度(どれくらいひねることができるか)を示しています。

背骨は下から、腰椎(5個)・胸椎(12個)・頚椎(7個)に分かれていて、それぞれに動ける角度が異なります。身体をひねる動きを各部位ごとに比較してみると、

頚椎:45°
胸椎:30°
腰椎:5°

です。頚椎はここではあまり関係ないので省きますが、背中と腰を比べると明らかに背中の方が回旋可動域が広いのがわかりますね。

ただし、普段の生活では意識しづらいですし猫背になったりすると回旋可動域も制限されやすくなります。身体をうまくコントロールするために、胸椎の可動性を回復させることがとても重要!

これから行うエクササイズもここをしっかりと動かすイメージをもってストレッチをするようにしてください。

身体のしなやかさ

ひねる動きが無理なくできるようになると、いわゆるしなやかな動きをしやすくなります。余計な力が必要なくなるため、力みなく身体を動かすことができるようになるわけです。

ボールを投げる、クラブを振る、素早く切り返す。

もちろん肩周りや股関節の動きが大きく影響することは間違いありません。ですが、体幹部がしっかりと動かなければ肩周りや股関節周りをうまく使えないのも事実です。


最近では体幹部を固めるトレーニングが流行っていますね。もちろん安定した体幹部を獲得することはとても大事です。

安定した体幹部を生かすためにも、そこから一歩踏み込んでひねりの練習をしておきましょう。

トランクローテーションのやり方

トランクローテーションには幾つかやり方がありますが、今回は横向きで行う方法を紹介します。

体幹部全体をひねる

横向きで寝っ転がり、下の足は伸ばして壁につけ、上の足はフォームローラーなどの上に乗っけて骨盤を動かないように締めます。

体の軸はまっすぐキープしたまま、上の手を開いて顔ごと後ろにひねっていきましょう。力まずできる範囲で行うようにしてください。

首のストレッチ

実際の競技の中では、意外と首の硬さがひねりを阻害していることがあります。そのため、しっかりと首まわりをストレッチをしておくことも忘れないで行っておきたいものです。

体を開いたところで首を動かしていきます。普段あまり意識することのない部分なので最初はやりづらいとは思います。無理せずに行いましょう。

頭を残して体幹のひねり

首の可動域が出てきたら、頭が動かないようにして体を後ろにひねっていきます。一番目の動きよりもやりづらさはあると思いますが、首のストレッチを行うことで徐々に動きやすくなると思います。

無理せずできる範囲で動かすように意識します。

両手をつけたまま体幹をひねる

最後は少しトレーニングの要素が入ってきます。両手をつけたまま軸を保って体幹をひねっていきます。下になっている肩を少し前にスライドさせると、脇の下あたりを使っている感覚が出てくるので、それを忘れないようにして下さい。

両手をつけたまま体幹部をできるだけひねって、動きが止まったところで上側の手を離してさらに開いていきましょう。

動作上の注意点

呼吸が止まりやすいので、動きのリズムに合わせて呼吸をするようにします。リズムが合わない時は無理に合わせようとせず、ただ自然と呼吸をするだけで大丈夫です。

上半身を動かしている時でも下半身はしっかりと固定しておきます。が、下半身を動かないように意識しすぎると、肩にも力が入ってしまうことがあるので気をつけてください。




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トランクローテーション

ABOUTこの記事をかいた人

東京都府中市にあるコンディショニングサロンめんてなの運営、アメフトや野球チームでのトレーナー活動を行っています。このブログを通じて、ケガを予防するためのセルフコンディショニングの方法がもっと一般的になればと思っています。