骨と靭帯の構造

全身骨格図
私たちの身体には全身あわせて約206個の骨が存在します。そして骨と骨をつなぎ合わせているものが靭帯です。これらの骨と靭帯により構造物としての骨格を形成しており、骨格を理解することが身体を理解することの第一歩と言えます。

骨の役割

 骨はただ形を作っているだけと思われがちですが、実際にはそれだけではありません。まずは骨が持っている重要な役割をいくつか紹介します。

身体の支持

 硬い構造物である骨があるおかげで、私たちは重力に負けないで生活することができています。立つ・寝るといった何気ない姿勢でも、骨がなければ姿勢を維持することはできません。

力の伝達

 いくら筋肉があっても硬い骨がなければ力を伝達することができません。中心部で作られた力が骨を通じて末端に伝えられ、最終的に歩く・投げるといった末端の動作へとつなげることができるようになります。

大切な器官の保護

 身体の内部には心臓や脳などの衝撃に弱い器官がいくつもあるため、それらを頭蓋骨や肋骨などの硬い骨で守ってあげる必要があります。

カルシウムの貯蔵庫

 骨は運動の機能を支える役割ばかり目がいきがちですが、もう一つカルシウムの貯蔵庫としても大切な役割を担っています。カルシウムは筋肉の収縮・神経伝達・ホルモン分泌などに関わる大事な栄養素であり、生きていくためには欠かせません。
 体内のカルシウムの約1%は血液中に一定の濃度で存在し、残りの99%は骨の中で蓄えられています。身体に取り入れたカルシウムは骨を強くするためだけでなく、身体を強くするために骨に蓄えられているのです。

骨の成長と再生

 骨が成長とともに長く太くなっていくのは皆さんもご存知の通りですが、長さの成長と太さの成長では成長の過程が違います。

 まず長さの成長についてですが、骨の上下末端にある骨端軟骨の存在が非常に重要になってきます。成長期には骨端軟骨が増殖することで伸長し、長くなった軟骨が骨に置換することで成長していきます。成長とともに骨端軟骨は薄くなり、完全に骨組織に置換された段階で長さの成長はストップします。

 太さの成長には、古くなった骨を分解して体内に吸収する破骨細胞と、新しく骨を作り出す骨芽細胞の相互作用が欠かせません。新陳代謝を繰り返すことで、少しずつ生まれ変わり新しい骨へと成長していきます。

ケガをしやすい成長期の骨端軟骨

 骨端軟骨があるおかげで身長が伸びていくのですが、成長期に激しい運動をやりすぎて強い外力がかかり続けると軟骨組織に炎症反応や出血を起こすことが多々あります。ひどいときには軟骨部分が骨から離れてしまう骨端線離解を引き起こしてしまうので要注意です。

 一度、骨端線離解を起こしてしまうと大人になっても痛みを引きずることも考えられます。野球選手の肘に起こる骨端線離解が代表的なジュニア期のケガであり、なんとか避けたいケガです。

靭帯の役割

靭帯とは骨と骨を結ぶ硬い帯状の組織で、筋肉に比べるととても硬く強い構造をしています。股関節・膝・足首など重力に対して身体を支える関節には複数の靭帯が存在し、それぞれの骨同士がずれないように補強されています。

靭帯はとても硬い組織であるがゆえに、なにかの拍子で損傷をしてしまうとなかなか元通りには戻りません。断裂をした場合には、手術をする以外に治す方法がないのが現状です。

股関節の靭帯

股関節には大腿骨と骨盤をつなげる靭帯がいくつかあり、姿勢の悪化や動きのクセなどで偏った生活をしていると、靭帯も徐々に変性をしてしまいます。

一度靭帯が緩んでしまうとそれを修復するのはとても難しく、逆にガチガチに固まりすぎてしまっても動かなくなってしまいます。そのため、股関節に変形が出始めると治すのが難しく徐々に変形が進行しやすくなるのです。

膝の靭帯

膝には関節の中にある前十字・後十字靭帯、側方にある内側・外側側副靭帯という4種類の靭帯があり、膝が抜けないような構造をしています。

球技をしていると特に前十字靭帯の損傷や断裂は起きやすく、それぞれの競技において前十字靭帯を断裂しないように動きを強化するプログラムも組まれているほどです。

足首まわりの靭帯

スポーツに限らず日常生活も含めて最も起きやすいケガは足首の捻挫です。足首はとても不安定な構造をしており、歩くたびに地面からの衝撃をじかに受けるため、なかなか修復せずに捻挫グセがつきやすくなってしまいます。

捻挫からの復帰を目指すアスリハのプログラムも作られているため、テーピングに頼りすぎない生活を目指すことを目標していきたいと思っています。

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スポーツ傷害とセルフケア

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